イベントマーケティング成功の秘訣!企画から集客、運営まで徹底解説
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イベントマーケティングは、企業の販促活動で重要な位置を占めています。たとえば、セミナーや展示会などのイベントは、見込み客の獲得や商談の創出、ブランド認知度の向上を図ることができる有効な手法です。 しかし、「イベントを開催しているものの、ビジネス上の効果をあまり実感できない」「初めてイベントを開催するが、何から手をつければよいかわからない」といった課題を抱える企業も少なくありません。 本記事ではイベントマーケティングの基礎から実践的なノウハウまで、成功のために押さえるべきポイントを解説していきます。

監修 執行役員 新井寿光
REIGETSU執行役員。2008年にアーティストとしてメジャーデビューした経験があり、ステージの演出を得意としています。進行・運営ディレクターとしても豊富な経験を持ち、これまで大小さまざまなイベントを手がけてきました。進行ディレクターとしては、テクノロジーカンファレンスや大手企業の入社式、官公庁のシンポジウムなどで舞台監督を兼務。業界アワードや医療セミナーの進行も担当。運営ディレクターとしては、就職イベント、企業研修、展示会ブース運営などに携わり、数十名規模のセミナーから大規模エキスポまで幅広い運営を支えています。
目次
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イベントマーケティングとは
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・定義と基本的な役割
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・注目される理由と市場動向
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・イベントマーケティングの目的と期待される効果
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・BtoBとBtoCにおける違いと特徴
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イベントマーケティングの種類と成功のポイント
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・セミナー・展示会など5つの主要形態
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・オフラインとオンラインのハイブリッド開催のメリット
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・各種イベントの特徴と使い分け方
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イベントマーケティングの実践手順
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・企画の立て方とターゲット設定
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・効果的な集客戦略と告知方法
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・当日の運営体制とスタッフ配置
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・イベント後のフォローアップと効果測定
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成功するイベントマーケティングのまとめ
イベントマーケティングとは
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近年、企業のマーケティング戦略において、イベントマーケティングが重要な位置を占めるようになっています。
セミナーや展示会といったイベントを通じて、見込み客の獲得や育成、自社PRや商談の創出を行うマーケティング手法として注目を集めているのです。
定義と基本的な役割
イベントマーケティングとは、様々なイベントを活用して自社の商品やサービスの売上拡大を目指すマーケティング活動のことです。単なるイベント開催にとどまらず、企業の成長戦略における重要な施策として位置づけられています。
現代のビジネスにおいて注目される理由は、主に3つあげられます。
1.顧客との直接的なコミュニケーション機会の創出
2.製品・サービスの体験価値の提供
3.リアルな場での信頼関係構築
注目される理由と市場動向
デジタル化が進む現代だからこそ、対面でのコミュニケーションの価値が見直されています。
特にコロナ禍を経て、オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド型のイベントが主流となり、より柔軟な実施形態が可能になりました。
イベントマーケティングの目的と期待される効果
主な目的として以下が挙げられます。
・リードの獲得と育成
・ブランド認知度の向上
・商談機会の創出
・既存顧客との関係強化
・市場調査やフィードバック収集
特筆すべき効果として、一度に多くの見込み客と接触できる点があります。従来の訪問型営業と比較して、効率的なアプローチが可能です。
BtoBとBtoCにおける違いと特徴
BtoBのイベントマーケティングでは、主にセミナーや展示会を通じて、専門性の高い情報提供や商談機会の創出に重点を置きます。商材の複雑さや購買決定までのプロセスが長いため、継続的なフォローアップが重要となるのです。
一方、BtoCでは体験型イベントやポップアップストアなど、より感覚的で直感的な体験を重視します。SNSでの拡散効果も考慮し、話題性のある企画が求められます。
イベントマーケティングは、規模の大きな施策のため、効果的に行うと売上や認知度アップに大きく貢献できる半面、準備不足では費用が損失に転じてしまうリスクもあります。そのため、綿密な計画と戦略的な実行が不可欠です。
次章では、具体的な種類と成功のポイントについて詳しく解説していきます。
イベントマーケティングの種類と成功のポイント
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前章で解説したイベントマーケティングの基本を踏まえ、具体的な種類と成功のポイントについて見ていきましょう。企業の目的や予算に応じて最適な形態を選択することが、成功への第一歩となります。
セミナー・展示会など5つの主要形態
企業のマーケティング活動において、以下の5つの形態が主流となっています。
1.セミナー・ウェビナー
・業界知見やノウハウの共有による価値提供
・自社製品・サービスの詳細な説明機会
・オンライン開催による地理的制約の解消
2.展示会
・製品・サービスの実演や体験機会の提供
・一度に多くの見込み客との接点創出
・競合情報や市場動向の収集
3.体験型イベント
・商品価値の直接的な体感
・印象に残りやすい体験の提供
・SNSでの自然な情報拡散効果
4.ユーザー交流会
・既存顧客のロイヤリティ向上
・活用事例の共有による相互学習
・製品改善のための生の声収集
5.ミートアップ
・カジュアルな雰囲気での交流
・コミュニティ形成による関係構築
・採用活動やブランディングにも活用
オフラインとオンラインのハイブリッド開催のメリット
コロナ禍を経て、ハイブリッド開催が新たなスタンダードとなっています。
その主なメリットとしては、下記があげられます。
・物理的な距離や会場収容人数の制約を解消
・参加者の都合に合わせた柔軟な参加形態の提供
・アーカイブ配信による継続的な情報発信
・詳細な参加者データの収集と分析が可能
・費用対効果の向上
例えば、セミナーでは会場参加者との質疑応答をオンライン視聴者にも共有したり、展示会では実機展示と並行してオンラインデモを実施したりすることで、それぞれの良さを活かした相乗効果が期待できます。
各種イベントの特徴と使い分け方
効果的な使い分けのポイントは、目的とターゲット層に応じた最適な形態の選択です。
1.目的別の選択基準
・新規リード獲得 → 展示会、セミナー
・商談創出 → 体験型イベント、個別商談会
・顧客維持 → ユーザー交流会、ミートアップ
・ブランド構築 → 体験型イベント、セミナー
2.ターゲット層による使い分け
・経営層向け → 少人数セミナー、ビジネスカンファレンス
・実務者向け → 展示会、ハンズオン(ワークショップ型)セミナー
・技術者向け → ミートアップ、技術カンファレンス
・一般消費者向け → 体験型イベント、ポップアップストア
企業規模や予算に応じて、複数の形態を組み合わせた段階的なアプローチも効果的です。例えば大規模展示会での接点創出後、興味を示した見込み客向けに少人数セミナーを開催し、さらに個別商談へとつなげていく、といった具合です。
次章では、これらのイベントを成功に導くための具体的な実践手順について解説していきます。
イベントマーケティングの実践手順
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前章で解説した各種イベントの特徴を踏まえ、成功に導くための具体的な実践手順について解説します。
イベントマーケティングは準備から実施後のフォローまで、各フェーズで適切な対応が求められます。特に大規模なイベントでは、一つのミスが全体の成果を左右する可能性があるため、慎重な準備と実行が不可欠となります。
企画の立て方とターゲット設定
イベントの成否を決める最も重要な要素は、緻密な企画立案です。まずは定量・定性の両面から明確な目標を設定します。例えば、「3ヶ月以内に新規契約10件」といった具体的なKGIを定め、それを実現するための中間指標としてKPIを設定します。セミナーであれば「参加者100名、商談率20%」といった具体的な数値目標が効果的です。
ターゲット設定においては、単なる業種や職種だけでなく、潜在的な課題やニーズまで深く掘り下げることが重要です。「製造業の経営層」という漠然とした定義ではなく、「年商50億円以上の製造業で、デジタル化による生産性向上を検討している経営層」といった具体的な定義づけが、その後の施策の精度を高めます。
効果的な集客戦略と告知方法
集客は、複数のチャネルを組み合わせた統合的なアプローチが効果的です。自社のWebサイトやメールマガジンはもちろん、業界メディアやSNSなど、ターゲット層の特性に応じた適切なチャネルを選択します。
特に重要なのは告知のタイミングです。一般的に開催2〜3ヶ月前からの段階的な告知が望ましく、早期申込特典などを設定することで、参加意欲を高めることができます。
また、告知文やランディングページの作成においては、参加者のベネフィットを明確に打ち出すことが重要です。「業界の最新動向がわかる」「実践的なノウハウが学べる」といった具体的なメリットを、ターゲット層の課題に紐付けて訴求します。
当日の運営体制とスタッフ配置
イベント当日の運営は、事前の準備が成否を分けます。受付、進行、営業、技術支援など、役割ごとに責任者を定め、詳細な進行表に基づいて運営します。特に重要なのが、想定外の事態への対応です。機材トラブルや急なキャンセルなど、様々なケースを想定した対応マニュアルを準備しておくことで、当日のスムーズな運営が可能になります。
スタッフ配置については、参加者の動線を考慮した最適な配置を心がけましょう。特に商談につながる可能性の高い参加者に対しては、経験豊富な営業担当者を配置するなど、戦略的な人員配置が重要です。
イベント後のフォローアップと効果測定
イベント成功の鍵を握るのが、開催後のフォローアップです。参加者には24時間以内に御礼メールを送信し、鮮度の高いうちに次のアクションにつなげることが重要です。アンケート結果や商談可能性の高さに応じて、個別フォローの優先順位を付け、効率的なアプローチを行います。
効果測定においては、単なる参加者数や満足度だけでなく、商談創出数や成約率、最終的なROIまで総合的に評価します。これらの結果を次回開催に活かすことで、イベントマーケティングの精度を継続的に高めることが可能となります。
重要なのは、これらのプロセスを一過性のものとせず、PDCAサイクルを回しながら継続的に改善を図ることです。その際、自社のリソースだけでは対応が難しい場合は、外部の専門会社との連携も効果的な選択肢となります。
次章ではこれまでの内容を踏まえ、イベントマーケティングを成功に導くための重要ポイントをまとめていきます。
成功するイベントマーケティングのまとめ
これまで、イベントマーケティングの基礎から実践的なノウハウまでを詳しく解説してきました。ここまでの内容をまとめると以下です。
イベントマーケティングの成否を分けるのは、まず明確な目標設定です。KGIとKPIを具体的な数値で定め、それに基づいて企画から実施、フォローまでの一貫した施策を展開することが重要です。特に大規模なイベントでは、自社リソースの適切な配分と、必要に応じた外部パートナーとの連携が成功の鍵を握ります。
また、実施後の効果測定も見過ごせない重要です。参加者数や満足度といった定量的な指標に加え、商談創出数や成約率など、ビジネス成果に直結する指標まで総合的に評価することで、次回以降の改善につなげることができます。
近年ではデジタル技術の進化により、イベントマーケティングの可能性はさらに広がっています。ハイブリッド開催の一般化や、各種管理ツールの充実により、より効率的な運営が可能になってきました。しかし、運営実務の負担や効果測定の難しさ、コスト管理の複雑さなど、多くの企業が課題を抱えているのも事実です。
このような課題に対して、REIGETSUでは豊富な実績とノウハウを活かし、企画段階からの戦略的アドバイスや運営実務の効率化、的確な効果測定まで、包括的なサポートを提供しています。イベントマーケティングの成功に向けて、まずはお気軽にご相談ください。


ライター 藤花しおん
金融、美容、旅行、グルメなど多分野で執筆。2016年からエンタメ系オウンドメディアに編集者として従事。